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2016年05月24日

年度途中だけど転職したい!保育士が年度途中で退職するときのポイント

退職届け

保育士の仕事は、一年の期間で一定の区切りがある仕事、という特徴が強い職場でもあるでしょう。クラスとしての活動など、一年で立てる計画もあることや、通ってくる子供たちへの負担などから、年度の途中で退職することが少し難しい面も挙げられています。そのため、年度途中で、辞めたい、という気持ちが芽生えた時には、よく考えて、辞めずに済む方法についても念のため考えてみましょう。それでも、どうしても辞めたい時には、できるだけ負担を避けられる退職方法を探してみましょう。

年度途中で退職は認められるの?

仕事を行う上では、保育士に関わらず、働く条件などは、契約の元に成り立っている、ということがありますね。まずは、契約書などを確認して、事務的な状況を把握しておくのも良いでしょう。いつまでに退職の意思を伝えれば良いのかを確認しておくこともポイントです。

年度途中の場合には、イレギュラーな場合もあり、そもそも退職が認められるのかどうか、という不安も伴うでしょう。契約書の内容に沿うことはもちろん大切ですが、法律には、労働者を守るための規定もありますので、これらの内容も知っておくと参考になります。「やむを得ない事由」という理由など、退職の権利が認められる場合はありますので、自分の退職理由と合わせて考えてみましょう。

また、公の機関には、労働相談ができるセンターなどの窓口もありますので、迷った時には、相談してみる、という方法もあります。一人で悩まずに、つらい時には誰かに相談することも視野に入れて、できるだけ早く解決できるようにしてみましょう。

途中退職は法律的に問題なし

民法や労働基準法を調べると、雇用期間が決まっていない場合は、退職希望日の2週間前に勤務先に退職意思を申し出ておけば辞めることができると定められています。また、契約の期間が決まっている場合は原則的に契約期間終了まで辞めることはできないことになっていますが、契約期間が1年を過ぎていればいつでも辞めることができます。したがって、法律上、保育士が年度途中で退職することは何ら問題ないことなのです。

退職には負担もあるけれど、自分を大切にしよう

年度途中の退職という状況は、ハードルにもなり、周りに迷惑をかけることが気がかりで、なかなか言い出せないこともありますが、自分を大切にすることも忘れないようにしましょう。体調を崩してから行動に移すのでは遅い場合もあります。体調や精神的な面も含めて、どうしてもつらい、退職せざるを得ない、という状況にある時には、年度が終わるまで無理をせず、限界が来る前に、今の自分にとって良い方法を考えていきましょう。

退職の希望を伝える際には、引き留められてしまったり、嫌味を言われてしまったり、という可能性も残念ながらあります。そんな時には、気をしっかり持って、大人の対応をすることも心がけながら、できるだけ負担を減らせる方法を見つけてみましょう。

年度途中でも、できるだけ円満に退職するためのポイント

退職を伝えてからも勤務終了日までは行かなくてはいけないため、もめてしまうと、退職までの日々がさらにつらいものになってしまうことも考えられます。退職の意思を上手に伝えて、できるだけ波風を立てないように工夫してみましょう。

タイミングを計る

退職を伝えるタイミングも気を付けてみましょう。年度途中の退職は、予想外のこともあり、職場の人をびっくりさせてしまう場合もあります。与える印象が悪くならないようにすることも気を付けながら、とても忙しい時期やボーナス支給後などは避けて、言い出しやすいタイミングを探してみましょう。

早めに相談する

退職の相談は、デリケートな面もありますので、あらかじめ上司に時間をとってもらうように相談するなど、余裕を持って取り組んでいきましょう。辞めたい希望がある時には、早めに相談と準備を行っていくことがポイントです。数か月前などの月単位で余裕を持ってから、退職の意思を伝えるなど、社会人としての配慮も心がけてみましょう。

自分が与える影響を理解しておく

年度の途中で抜けることは、周りにも負担を与えてしまう場合がありますが、迷惑をかけてしまう可能性があることをしっかりと意識しておきましょう。その上で、行動に移し、退職理由をしっかり伝えられるようにすることも大切です。

最後まで責任を持って行動すること

年度途中で退職する場合にも、自分の仕事には、最後まで責任を持つことを心がけましょう。引き継ぎなどはしっかりと行い、伝えもれなどがないようにすることも大切です。挨拶などもきちんと行って、後に嫌な気持ちを残さないようにできると良いですね。

引き継ぎ準備の必要性

退職が決まれば、これまで行ってきた業務を次の担当者に引き継がなくてはなりません。担当している業務の量は人それぞれだと思いますが、ぜひ作ってほしいのが「引き継ぎノート」です。引き継ぎの際、口頭で説明して、後任の人にメモを取ってもらうというやり方をすると、時間もかかりますし伝え忘れなどが起こる可能性もあります。

そうなると、退職したあと後任者も困りますし、場合によっては連絡が来るなど、自分も面倒があるでしょう。そういったことを防ぐためにも、引き継ぎが必要な全ての業務について、あらかじめ引き継ぎノートにまとめましょう。これは退職者と園の双方にとってメリットがあります。ですから引き継ぎノートに関しては責任を持って時間を惜しまず作成することをおすすめします。自分がその業務を任されたときに迷ったことや特に重要なことは、赤ペンなどでわかりやすく注意書きをするなど工夫するといいですよ。

ボーナスをもらってから退職するのはあり?

年度途中で辞める際、もらえるボーナスがあるなら、もらってから辞めたいと思うのは当然ですよね。算定期間は保育園によって違いますが、ボーナスというのはこれまで働いた分について支払われるものであり、法律的な観点で見ても、ボーナスをもらってから辞めるというのは全く問題ありません。ただ、やはり後ろめたさや心苦しさもあるでしょう。そこでもしボーナスをもらってから退職したい場合に気をつけたいことをまとめてみました。

  • 賞与の規定を確認しておく
  • 満額支給を希望するなら、支給されてから退職意思を伝える
  • 十分な引き継ぎ期間を取った退職日を設定する
  • 行事を避けるなど、可能な限り園に迷惑をかけないようにする
  • 園が納得できる自分なりの退職理由を整理しておく

満額支給を希望する場合は、査定が行われてボーナスが支給されたあと、退職の意思を申し出るのがポイントとなりますが、ボーナスが出た直後に退職を申し出るのはかなり悪印象になってしまうので、可能であれば支給日からある程度期間が過ぎたタイミングで申し出るようにするといいでしょう。

こんな退職理由なら年度途中の退職はNG!

保育士が年度途中で退職するということは、園はもちろん子どもや保護者にも大きな迷惑がかかります。特に子どもは突然担任が変わることで戸惑うことでしょう。ですから、あまりにも身勝手すぎる理由であれば、年度途中の退職は見送りましょう。

例えば…

  • 苦手なピアノが上達せずに辛い
  • 子どもが言うことを聞かない
  • 指導計画作成の作成が面倒
  • 何となくやる気がなくなった

こういった身勝手な理由で簡単に退職するというのは、社会人としていかがなものでしょうか。世の中、そう甘くはありません。例え他の業種であっても、仕事をするならこういったことはしょっちゅう起こり得ますから、そのたびに退職することになってしまいます。だたし、体調を崩していて限界がきている、職場でいじめがある、異常なクレーマーがいて仕事が続行できない、といった理由であれば年度末まで待っているわけにはいきませんから年度途中であっても退職の決断が必要になるでしょう。

引き止められたらどうすればいい?

保育士が退職を申し出た際に引き止められるケースはたくさんあります。特に年度途中で退職する場合は、かなりの確率で引き止められることでしょう。有能な保育士の場合は、「不満があるなら改善する」というようなことを言ってまで、引き止められることもあります。しかし、退職を決意し申し出たのであれば、いくら引き止められても退職の意思を曲げないということも大切です。退職を撤回したのに結局は園内で気まずい雰囲気になることもありますし、やっぱり辞めたいと思っても二度目はかなり言い出しにくくなるでしょう。

≪引き止められにくい退職理由≫

  • 身内の介護など家庭の事情
  • 健康上の理由で継続が難しい
  • 結婚や出産
  • 遠方への引越し
  • 他にやりたいことがある

上記は、比較的、引き止められにくい退職理由です。例えば「他にやりたいことがある」といった理由であっても、あやふやな考えでなく、明確な目標や方向性が定まっていて説得できる場合に限ります。どんな退職理由であっても園側に理解される理由でなければ、引き止められるでしょう。

自分のことは自分で守る!

保育士という仕事柄、退職する本人としても年度途中で退職することは心苦しく思うでしょう。しかし、自分のことを守ってあげられるのは自分だけです。いじめや健康上の問題で限界がくるまで働くというのは、正しい選択とは思いません。自分の幸せを考えたとき、結論として退職することを決意したのであれば、それが年度途中でも仕方のないことです。無理して仕事をすることで取り返しのつかないことになってしまっても、保育園も他の保育士も責任を取ってくれるわけではないのです。それが、自分の退職時期の判断基準になるのではないでしょうか。

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