トラベルヘルパーってどんな仕事？注目の介護職の働き方や収入が知りたい

介護職には、施設介護、在宅介護などさまざまなスタイルがありますが、新たなる働き方として、「トラベルヘルパー」というものがあるのをご存知でしょうか。今回は、このトラベルヘルパーにスポットを当てていきたいと思います。

トラベルヘルパーとは

トラベルヘルパー（外出支援専門員）とは、NPO法人による介護関連資格となっており、またはその活動員のことを指します。公式ホームぺージによると、「介護技術と旅の業務知識をそなえた『外出支援』の専門家」として位置づけられており、介護を伴う身近な外出から冠婚葬祭、そして宿泊を伴う旅行まで、そのサポートやアドバイスをする職種ということです。

トラベルヘルパーの働き方とその収入

トラベルヘルパーの主な業務内容

介護旅行に関して、旅行計画のアドバイスから宿泊所、交通機関の手配、そして実際に旅行同行に至るまで、ご本人・ご家族の負担軽減と快適な旅行の手助けが業務となっています。

どこで働くの？

現在でのトラベルヘルパーの位置づけとしては、専門職ではなく介護職の副業というスタイルが一般的となっています。介護旅行やバリアフリー旅行を取り扱う旅行会社（株式会社エス・ピー・アイあ・える倶楽部　など）に登録し、派遣要請があった際に出向いて業務を行う、といった段取りです。またはアルバイトなどで求人募集している場合もあります。

収入はどのくらい？

一般的に、日当で約10,000円以上となり、宿泊を伴う場合はその日数分となります。時給換算すると1,000円以上となるでしょう。

資格取得とその内容について

トラベルヘルパーには、これらの養成講座・認定試験があります。働き方に応じて段階がありますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。

トラベルヘルパー3級

介護旅行の基本コースとしての養成講座です。実際に在宅介護をされている方が主な対象で、日常の外出支援についての知識や技術を学ぶことができます。受講料は15,000円（税別）で、テキストでの自宅学習、課題提出、そして在宅での認定試験にて合格した後、資格取得をすることができます。

トラベルヘルパー準2級

外出や日帰り旅行などに同行するために必要な技術、知識を学ぶことができる講座で、トラベルヘルパーとして働きたい、という方にはこちらの資格以上がおすすめとなっています。準2級以上は、介護や看護関連の資格がある、または取得見込の方が受講対象です。取得には、テキスト学習、課題提出の他、修了時には2日間の実地研修、さらに検定試験の合格が必要となります。受講料は、初めての受講と3級取得者で違いはありますが、約80,000円前後となるようです。

トラベルヘルパー2級

宿泊を伴う旅行に同行できるレベルを身につけたい方は、こちらのトラベルヘルパー2級の取得が望ましいとされています。取得には、テキスト学習、課題提出、日帰り研修、そして2泊3日の合宿研修と検定試験合格が必要となり、受講料は109,800円～179,000円（税別）となっています。

外出支援コーディネート技法（トラベルヘルパー1級認定併設）

介護旅行の第一人者からの生の声を聞きながら、さらなる外出支援の技法を学ぶことができる講座です。受講対象は医療や福祉を学んだ経験のある20歳以上で、トラベルヘルパー3級以上の方も受講することができます。トラベルヘルパー2級を取得した上でこちらの受講を修了すれば、トラベルヘルパー1級の認定を受けることができるシステムです。受講料は55,000円（税別）となっています。

介護資格としては発展途上

介護旅行事業や養成講座は20年以上の歴史となっていますが、介護旅行の関連サービス自体は介護保険外となっており、まだまだ世間からの認知もこれから、といった状況です。

しかし、近い将来訪れるとされる超高齢社会において、高齢者をはじめとした人々のQRL向上の一つに、「介護の必要な方も旅行が楽しめる」という要素は大事なポイントとなってくるでしょう。今後、この「トラベルヘルパー」という働き方に、一層注目が集まることが予想されますね。