2016年05月29日
新しい転職先の選択肢!「放課後等デイサービス」の特徴や保育士のメリット
最近よく耳にするようになった言葉の一つに、「放課後等デイサービス」というものがあります。皆さんは、どういったものかご存知でしょうか?
ここでは、その特徴や保育士資格を持つ人にとってのメリットなどをご紹介していきます。
「放課後等デイサービス」とは?
「放課後等デイサービス」とは、障害がある子供(主に6~18歳の児童や生徒)を、放課後や長期休暇中に預かる施設の事です。一般の学童保育などがなかなか利用できない子供やその保護者の為にと、2012年度に児童福祉法を基に作られた新しい制度です。その内容から、障害を持つ子供の為の学童保育とも言われており、学校以外でも集団生活ができる場所を提供します。
以前は、障害の種類によって区別されており、また、未就学の児童と就学している児童を全て一緒に見るという形をとっていました。ですが、2012年度の児童福祉法の改正に伴い、未就学児の世話をする「児童発達支援」と、就学児の世話をする「放課後等デイサービス」の2つに分けられました。また、障害の種類による区別が無くなり、誰もが同じサービスを受ける事ができるように変わりました。
最近では、一般企業の参入も増えており、今後は益々その数が増えるのではないかと言われています。2012年度のサービス開始時の利用者数は、全国で5万人程でした。その後、2013年11月には7万人近くにまで増えています。今後も、「放課後等デイサービス」の需要は高まると見られています。
保育園との違い
保育園などの施設との大きな違いとして、まず、「放課後等デイサービス」では、障害を持つ子供達を預かるという点が挙げられます。そして、小学生から高校生までと、幅広い年齢の子供を見る事になります。また、保育園とは人員の配置も違いますし、必要な場合は送迎も行います。
具体的な仕事内容として、子供達の送り迎え、日常生活の支援、屋外や屋内での遊びの時間の補助、給食やおやつを提供する事、業務日報の作成などがあります。さらに、児童発達支援管理責任者になると、請求事務や相談支援、支援計画の作成などの仕事もこなす必要があります。
必要な資格など
「放課後等デイサービス」の施設では、管理者、児童発達支援管理責任者、指導員の存在が必要です。
管理者
管理者になるには、特別な資格などは必要ありません。
児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者は、業務内容に応じて、実務経験や資格、研修が必要になります。実務経験として、施設、保険医療機関、就労支援センター、特別支援教育などの施設での5年以上の相談支援業務経験(障害を持つ人の自立についての相談に乗り、助言や指導といった支援を行う)がある事が条件となります。他にも、直接支援業務経験(障害を持つ人の入浴や排泄、食事などの介護を行い、本人や介護者への指導を行う)の場合は、上記の施設などでの10年以上の経験があれば、条件を満たします。また、保育士、社会福祉主事、訪問介護員、児童指導員、精神障害者復帰施設指導員などの資格を持っていれば、実務経験が5年以上あれば条件を満たします。これらのいずれかの条件を満たし、さらに、各自治体が行う研修を受ける必要があります。
指導員
指導員になるには、特別な資格などは必要ありません。ですが、保育士や社会福祉士、介護福祉士などの資格があれば、仕事に活かす事ができます。そして、送迎の業務を行う必要もある為、要普通運転免許としている施設も多いようです。
保育士としてのメリット
保育士が「放課後等デイサービス」で働く上でのメリットとしては、
- 保育士の資格や知識を活かせる。資格が無くても、指導員として働く事ができる。
- 幅広い年齢層の子供達と触れ合う事ができる。
- 家庭的な雰囲気の施設が多い。
- 障害を持つ子供を支援する事ができる。
- 社会貢献に繋がる。
- 今後の高い需要が見込まれている。
といった事が挙げられるでしょう。また、やりがいを感じられる仕事とも言えるでしょう。