2017年06月12日
ケアマネージャーが独立開業するメリット・デメリット!転職か独立かで迷ったら
近年、独立開業するケアマネージャーが少しずつ増えてきています。ケアマネージャーの独立開業にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
目次
ケアマネージャーの独立開業は低予算でできる
必要な人員は常勤の管理者とケアマネージャーが1人ずつとなっていますが、兼業できる場合は新たな人員を集める必要はありません。また、ケアマネージャーの仕事は基本的にデスクワークであるため、新たにそろえる設備などはほとんど必要なく、他の事業と比べると低予算で開業することができます。
開業に必要な設備としては、事務スペースと相談室で、相談室は相談者のプライバシーを配慮する必要がありますが、自宅を改装するなどして利用することもできます。
独立開業のメリット
時間の融通がきく
誰かに雇われているわけではないので、自分の好きなように仕事時間をコントロールすることができます。もちろん休日を調整することも可能ですので、子どもの学校行事、急な用事などにも対応しやすいでしょう。時間に融通がきくという点は独立開業の最大のメリットです。
働いた分だけ給料になる
会社から天引きされることがありませんので、働いた分がしっかりと収入になります。経費に関しても自己責任になりますので、今まで自腹を切っていた部分も会社経費として算出できるようになります。
やりがいを感じやすい
事業所で勤務していれば、事業所の考え方に沿って、事業所側の立場で働かなければなりません。しかし、独立開業することで、自分の思うように仕事ができますし、利用者とサービス提供者の間で中立の立場として働くことができるため、やりがいを感じやすくなります。
独立開業のデメリット
新たな人脈づくり
独立すれば利用者0からのスタートになります。しかし、利用者を受け持ったからといって安心できるわけではなく、施設に変わる人や亡くなってしまう方もいるため、常に新規利用者を獲得していく必要があります。利用者を紹介してもらえるような人脈を自分自身で新たに開拓しなければなりません。事業が軌道に乗るまでは時間がかかるでしょう。
金銭面や将来の不安
自分自身で営業活動をしていく必要があります。税金や社会保険など支出も多く、赤字になるも黒字になるも自分にかかっています。周辺に競合ができると、苦労することも出てくるでしょう。今は良くても、介護保険制度はどんどん改正されていっていますし、将来的にしっかりと経営できるという保証はありません。
その他
自分自身で全てを行わなければなりません。事務手続きなどケアマネージャー以外の業務も自分でこなす必要があります。しかし、複数のケアマネージャーと勤務するわけではないので、業務で困ったことがあっても気軽に相談する相手が身近にいません。情報交換などもしづらくなるでしょう。
独立は良くも悪くも自己責任
独立開業はいろいろな点で融通がきく一方、とにかく全てにおいて自己責任です。体調が悪くても休めませんし、利益を追求すれば休みなく働くことになる可能性もあります。独立を考えるとメリットにばかり目が行ってしまいがちですが、メリット以上にデメリットが多いことを理解しておく必要があります。
独立?転職?
ケアマネージャーで独立開業を目指す人の中には、収入をアップしたいという理由の人もいるでしょう。実際のところ、ケアマネージャーで独立開業して収入が増えたという人もいますが、赤字続きになっている事業所も多いようです。常に新規利用者を獲得するために営業活動をする必要があり、軌道に乗るまでは営業回りが多く収入が見込めない場合もあります。
もし独立開業を目指すのであれば、ある程度の期間は収入がなくても生活できるだけの貯金が必要です。貯金ができるまでは、今の職場で働くか転職することをおすすめします。