2016年09月14日
共感疲労を溜めないために!介護職が溜めやすい精神的な疲労の解消方法
利用者さんをケアしていくうちに、どんどん気持ちが沈んで落ち込むことが多くなった、なんだかとても疲れてしまった、というような時には、共感疲労に陥ってしまっている可能性があります。介護職がなりやすい状態でもありますので、上手な解消方法を身に付けていきましょう。
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目次
共感疲労って何?
共感疲労は、自分自身には何も起きていないのに、苦しんでいる人や悲しみを抱える人に共感して、精神的に疲れてしまうことを指しています。友達の話を聞いたり、ドラマを見たりして、日常生活の中で他人に共感して笑ったり泣いたりすることはあるでしょう。
自分以外の人に共感することは、自然なことではありますが、共感の度合いが強いと、ひどい疲れを感じてしまうこともあります。共感疲労は、実際に人に会った場合に限らず、テレビで悲惨な映像を見ることで陥ってしまう場合もありますので、介護の現場に限らず、震災が起きた時なども注意が促される状況の一つです。
介護職に限らず、看護師、消防士、カウンセラー、トラウマを抱える子供と接する仕事などの職業も、共感疲労が起きやすい職業として挙げられています。また、職業に限らず、人の感情などに共感しやすい人も注意が促されていますので、自分の傾向も知っておくと参考になるでしょう。
日常生活の中では、ニュースを見るのを避ける、というような行動をとることもできますが、介護職の共感疲労は、職場から離れるということができないため、きちんと解消方法を意識して仕事に取り組むことが大切です。
まずは、共感疲労を意識してみよう
精神的な疲労が溜まっている時には、疲労の背景を考えてみましょう。共感疲労に陥っている場合には、その状況を一人で抱え込まず、誰かに話すことも大切です。信頼できる人に話すほか、症状が改善されない時には、心療内科などの専門家に相談する方法もありますので、早めに自分に合う解決方法を見つけましょう。
共感疲労の解消方法を身につけよう
どれだけ共感しても、介護士としてできるケアは限られている部分もあります。疲れて仕事に支障が出ることのないように、新しい視点から仕事に責任を持つように考えてみるのも良いですね。プロの現場では、共感疲労にならないためのトレーニングを行う、ということも挙げられています。まずはできることから解消方法を始めてみましょう。
考え方を置き換える
介護職を通して、利用者さんの気持ちやご家族の気持ちに触れる機会はさまざまにありますが、共感することで疲れてしまうのではなく、別の考え方に置き換えて考えてみるのも良いでしょう。介護士として自分ができること、自分の役割を考えてみるなど、共感する気持ちを別の考え方に置き換えることで疲れの解消に役立つ場合があります。
プライベートの境界線をしっかり引く
仕事とプライベートの境界線を、思考の上でも明確にしてみましょう。仕事が終わったら、休憩時間に入ったら、家に帰ったら、などの仕事から離れるタイミングで、上手に頭を切り替えて、仕事が終わったら仕事のことを考えないようにすることも大切です。
自分の場合だったら?と考えない
自分だったらどう思うのか、どうするのか、と自分に置き換えて考えることは、より良い行動をとる上で役立つこともありますが、共感疲労については逆効果になってしまう時があります。利用者さんの身になって考える、という行動をあえてせずに、一定の距離感を保ってケアをするようにしてみましょう。
前向きな生活を心がけよう
前向きに考えよう、と心がけることで少しでも疲労を和らげることにつながるでしょう。休日をきちんと自分のために過ごすこともポイントです。自分が楽しめること、気持ちが楽になることを意識して行ってみましょう。