2016年08月06日
どんな特徴やなり方がある?介護福祉士からケアマネージャーに転職する方法
福祉の現場で活躍する仕事にはいろいろな種類があります。今回は、介護福祉士がケアマネージャーとして転職する方法についてまとめました。
目次
介護福祉士とケアマネージャー 資格の違い
まず、介護福祉士とケアマネージャーの資格の違いについてみていきましょう。
介護福祉士
介護福祉士は国家資格の一つで、受験をするためには「実務経験3年」「実務者研修の受講」という条件があります。ヘルパーとして介護福祉の現場で働いている方は、実務経験3年を経れば受験をすることができます。試験内容は筆記・実技の2種類あります。
現場で一番求められている資格となっていますが、介護職の重要性も高まっているため、試験内容も随時見直されており、難易度が上がっていく可能性があります。ですが、資格を取得することで給料・福利厚生といった待遇面でプラスになることが多々あります。現場ではケアマネージャーが作成した介護プランに応じて介護の業務に携わります。介護プランに対して利用者や家族から相談・要望があった場合にはケアマネージャーに報告することになります。
ケアマネージャー
正式名称を「介護支援専門員」といい、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格しなければなりません。受験するためには、
1)法定資格を持つ場合:実務経験5年以上
2)法定資格を持たない場合:実務経験10年以上
のどちらかの条件を満たしている必要があります。さらに、試験後に実務研修を受け、レポートを作成・提出することになります。
ここでいう「法定資格」は、介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士などを含む22種類の国家資格です。ケアマネージャーの資格自体は国家資格ではありません。
試験の合格率は以前は50%ほどでしたが、ケアマネージャーの資格取得者数が増えたこともあり年々難易度が上がっています。近年は合格率が約20%ほどと言われています。現場で介護の業務にあたる介護福祉士がどのような介護をするのかを、利用者一人一人の状態・状況に応じた介護プランによって指示する立場になります。
介護福祉士とケアマネージャーの働き方の違い
平たく言うと、介護福祉士は現場での実務・ケアマネージャーは事務所で書類作成がメインの仕事となります。
そのため、介護福祉士は24時間仕事があると言っても過言ではないでしょう。利用者が介護を必要とする時に手助けをする仕事のため、求められれば深夜や早朝・日祝日など時間に関係なく仕事をすることがあります。(もちろん、勤務形態・施設との契約で日中のみの仕事をすることは可能です)
一方、ケアマネージャーの場合は一般的に夜勤や日祝日の出勤がなく、残業も少ない働き方ができます。ケアマネージャーは事務所にいるだけではなく、実際に介護を受ける方・家族や施設の方と話をしてどのようなプランが利用者にとってベストなのかを考える必要もありますが、肉体労働ではないので、介護福祉士に比べると体力的には負担が軽くなります。
介護福祉士からケアマネージャーに転職するメリット
介護福祉士からケアマネージャーに転職をする際に、考えられるメリットは以下の通りです。
- 体力的な負担が減る
- 給料面で優遇される
- 休日が確保しやすく、残業も少ない
長らく介護の現場で介護福祉士として活躍した方が、年齢や経験年数によってケアマネージャーに転身されることも増えてきました。施設によってはケアマネージャーを置くことが義務付けられている場合もありますから、転職後も安定した収入が見込めます。
ケアマネージャーに求められる素質・能力
ケアマネージャーは介護を受ける方の気持ちになって、その方にピッタリのケアプランを作る必要があります。そのため、コミュニケーション能力が高い方が向いています。
また、利用者から聞いた状況を元に、ケアプランを作成する際には事務処理をする必要があります。書類の作成・給与の管理などの事務処理を苦手とする方には向いていないといえるでしょう。