2016年09月17日
ケアプラン作成に重要な介護のアセスメントとは?書き方のポイントや注意点
ケアプランを作成する際に欠かせないアセスメント。利用者の状態を把握するためにも、とても大切なものですよね。その書き方のポイントや注意点を見てみましょう。
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目次
アセスメントとは
「アセスメント」という言葉は、さまざまな分野で使われています。介護の分野では、利用者にどのようなサービスが必要なのかを見つけていくことです。同じ介護度の利用者でも、生活環境や希望は一人一人異なります。利用者と家族の家庭環境や、生活を送るうえでの問題点など、利用者のことをよく理解したうえで、課題を導き出していく必要があります。ケアプランの原案作成に大きく影響する、とても大切なものなのです。
アセスメントのポイント
アセスメントのポイントをみていきましょう。
情報は多方面から
アセスメントの際には、利用者だけでなく、家族や医師など多方面から事前に情報収集をしておきましょう。事前に情報を集めておけば、利用者に対し的はずれな質問を避けることができ、利用者の心身の状態をより正確に見極めることができますよ。
専門職との連携が大切
利用者のADLやIADLにおいて、今はできないことでも、時間をかければできるようになるものもあります。「できること」や「しようと思えばできること」をしっかり把握するためにも、身体状況などを見極めるときには、リハビリテーションの専門家と連携することが必要です。
自分自身へ問いかける
重度の認知症や障害のある利用者などは、意思表示や自分で判断することが難しい場合があります。利用者が本当にそれを望んでいるのか、本当にこれでいいのか、とケアマネージャーは常に、自分自身に問いかけるようにしましょう。利用者がどのようなことに期待を持ち、不安を感じているのかを十分に理解することで、円滑にサービスを開始できますよ。
アセスメントの注意点
アセスメントを行う際に、特に注意する点をみてみましょう。
デリケートな内容には細心の注意を
本人にとってデリケートな話題を無神経に口にしてしまうと、ストレスを与えてしまい、必要な情報が得られなくなってしまいます。日常的な会話から質問の会話へと自然な流れで転換し、細心の注意を払うようにしましょう。
一方的に話を進めない
一方的に話を進めてしまうと、利用者自らの打ち明けを妨げてしまう可能性があります。利用者それぞれに適したケアプランを作成するためにも、利用者や家族がストレスなく回答できる雰囲気を作ることが大切です。
否定しない
利用者や家族が話した内容に対して、「なるほどね、そういうことあるよね」などと同調し受け入れる姿勢を見せましょう。否定的な言葉は、利用者や家族にストレスを与えてしまいますよ。
書き方のポイント
アセスメントシートは都道府県によって形式が異なる場合がありますが、書き方は決まった形式がありません。利用者や家族から聞き出した情報をもとに、氏名、本人・家族の要望や相談の内容、家族構成や病歴・既往歴などの生活状況を記載します。「どこまで一人でできて、どこから一人でできないのか」「できるのに拒否していることはないか」などの身体機能的状態や精神心理的状態は、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を交えて、できるだけ具体的に書きましょう。誰が読んでもわかりやすい簡潔な文章にすることが大切です。
最後に
利用者が必要としているサービスはそれぞれ異なります。利用者それぞれに合ったケアプランを作成するためにも、アセスメントはとても大切なことです。利用者の生活の維持、向上を目指す内容になるよう、良質なアセスメントを目指しましょう。