2016年04月22日
保育士資格を活かして自宅で働く!「保育ママ」になれる条件や収入とは
保育士の方が、自宅で働く事ができる勤務形態をご存知でしょうか?最近よく聞かれるようになってきた、「保育ママ」という働き方です。今回は、保育ママになれる条件、収入などについてお話していきます。
保育ママとは?
保育ママの正式な名称は、「家庭的保育者」や「家庭福祉員」と呼ばれるものです。保育園や幼稚園に子供を預けるのではなく、保育者が自宅などで子供さんを預かるという保育の形式になります。保育ママという働き方は、保育園の不足や待機児童の数が全国で問題になっていますが、それらの解消に一役買えるのではないかと期待されています。ただ、保育ママは全国の全ての自治体が実施している訳ではありませんので、開業を希望する自治体への確認が必要になります。自治体からの認定を得た保育ママは、認可保育園のように、自治体からの助成を受ける事ができます。
保育士やベビーシッターとの違い
保育ママは、保育士やベビーシッターとは一体何が違うのでしょうか?まず、保育園では大人数の子供をみますが、保育ママは自宅などで少人数の子供をみます。また、自治体によって差はありますが、3歳未満の子供のみを預かるという点も、保育園とは違うところです。また、ベビーシッターとは、仕事の内容や必要な資格などに大きな違いはありません。違う点は、保育ママは各自治体が運営していますが、ベビーシッターは民間が運営しているという点です。
保育ママになる為の条件
保育ママは、以前は、保育士や幼稚園教諭、保健師、看護師、助産師の何れかの資格が無いとできない仕事でした。ですが、現在は2010年(平成22年)4月の児童福祉法の改正に伴い規制が緩和され、自治体によっては、一定の条件を満たせば、資格が無い方でも研修を受けて保育ママとして働く事ができるようになりました。ですが、まだまだ有資格者の方が有利である事は否定できません。また、保育ママ一人当たりが預かれる子供は三人までという決まりがあり、補助者がいれば五人までとされています。
具体的には、以下のような条件を出している自治体が多いようです。
- 自治体の中に居住していて、心身が健康な25~60歳くらいまでである方
- 子育てに対する熱意や、子供への愛情がある方
- 子育ての経験がある方。もしくは、保育士や幼稚園教諭、看護師の資格を持っている方。保育園などの施設での勤務経験(3年以上)がある方
- 就学前の子供や、看護・介護が必要な方が、同居する家族の中にいない方
- 他に仕事をしておらず、保育に専念する事ができる方
- 6畳以上で風通しや日当たりの良い、保育専用にできる部屋がある方
- ペットを飼育していない方
といった条件があります。
保育ママの収入面
主な収入源は、保護者から支払われる保育料が、平均して月に20,000~30,000円程度になります。また、時間外保育料が、一時間当たり300~500円程度です。保育時間は、主に朝8時~夕方6時頃までとなり、日中の8時間勤務になります。それ以外の時間は、時間外保育となります。日曜日や祝日は基本的に休日となり、自治体によっては年末年始の休暇や夏季休暇、10~20日程度の有給休暇もあります。
その他に、自治体からの保育援助金があれば、月に平均70,000~85,000円程度が受け取れます。他にも、地域によって、整備費などの名目で月に30,000円程度の助成金が出るところもあります。また、新しく開業する方は、環境整備に掛かる費用に対して補助金が受けられる場合もあります。
メリットとデメリット
メリット
- 保育ママは、保育園よりも家庭的な環境で保育が可能。少人数制の為、子供一人一人の成長に合わせてみてあげられる
- 自宅で開業できる為、通勤距離や通勤時間の問題が無い
- 職場での人間関係の煩わしさが無い
- 日曜や祝日がお休みで、年末年始休暇や夏季休暇も取得できる
といった事が挙げられます。
デメリット
やはり、個人が全てを運営していかなければならない為、色々と大変である事です。個人事業主になる為、国民健康保険や国民年金、賠償保険などへの加入が必要になります。そして、確定申告を自分で行う必要があります。個人での開業になりますから、どうしてもその分の負担が掛かってきます。責任も、保育園などでの勤務と比べて重くなります。また、自宅での仕事になるので、仕事とプライベートの境目が無くなりがちである事もあるでしょう。
まとめ
保育ママは、責任の重さや自分でしなければならない事の多さなどがあり、大変な仕事と言えます。ですが、その分、大きなやりがいもあります。子供達の笑顔を間近に感じられる仕事なので、毎日が充実したものになりますよ。