2016年10月10日
昼夜逆転した利用者への対応は?介護士が治し方で知っておきたい対応策
年齢に関係なく、睡眠に対するお悩みを持っている方は少なくありません。高齢者になると更にその数は増えます。それは、認知症を患っている方に限ったことではありません。
年齢と共に、深い眠りを得られにくくなるといった理由もあります。高齢者が昼夜逆転してしまった場合、どのような方法で改善を目指せば良いのでしょうか?
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どうして昼夜逆転してしまうのか
私たちの眠りに、深い関係があると言われている睡眠ホルモン「メラトニン」。メラトニンがしっかり分泌されると、人は夜自然と眠くなります。ところが、年齢を重ねるとメラトニンの分泌量が減少してしまいます。これが原因で、深い眠りが得にくくなったり、睡眠中に頻繁に目を覚ますようになるのです。
朝早く目が覚めるといったことも、メラトニンの分泌量と関係しています。夜中何度も目が覚めたりしていれば、当然疲れも取れませんので昼間眠くなってしまいます。日中眠くなり、夜になると目が覚めてしまう。これが、昼夜逆転の状態です。
改善法について
昼夜逆転を改善する為に考えられることは、大きく二つあります。一つは、快適に眠れるように寝室の環境を整えることです。寝室の温度や湿度を見直しましょう。また、部屋が明るすぎないか、うるさくないかもう一度チェックしてみましょう。
また、精神的に問題があって眠れないこともあるもの。高齢になると、それまでできていたことができなくなったり、体力の衰えを実感したり、病気や死への漠然な不安を感じたりするものです。そういったことが、夜一人になると思いだされ不安になってしまうのです。
不安を抱えている方に対しては、話しをじっくりと聞いてあげることも良いでしょう。眠りにつくまで、そばにいてあげるなどの対応もお勧めです。
また、病気などについて不安に感じている方については、場合によっては検査などを行って安心させる方法も良いかもしれません。服用している薬が不眠に繋がっていることもありますので、医師と相談してみてください。
中には、口に出さなくても頻尿、失禁などを極度に心配している方もいます。眠る前に排泄させたり、不安を取り除いてあげてください。そして、痒みや痛みを訴える時は対策を。こうすることで、リラックスして夜を迎えることができるようになります。
日中たっぷりと日光を浴びて活動しよう!
人は、朝目覚めたら太陽の光を浴びることで体にスイッチが入るようにできています。メラニンもたくさん分泌されるようになります。問題がなければ、しっかりと太陽の光を浴びてたくさん活動するようにしましょう。
こうすることで、体内時計を良い状態に導くことができます。部屋に閉じこもっていたり、運動不足だったりする方は、どうしても体内時計が狂いがちです。
但し、高齢者の方は、朝からあまり激しい光を浴びるのは避けた方が良いでしょう。午前中、あまり暑くない時間帯を見つけて、散歩したりウォーキングするのがお勧めです。また、就寝時間の4時間以降は運動を控えるのもポイントです。
お昼寝を見直す
お昼寝をする習慣がある方も多いと思います。お昼寝のし過ぎも、昼夜逆転を招く原因の一つです。お昼寝は、長くても30分以内に。遅くとも、15時前に摂るようにしてください。カフェインやアルコールの取り過ぎにも注意が必要。そして、毎日規則正しい生活を心がけ、同じ時間に起床、就寝するようにします。
認知症の方に対する対策
認知症になると、昼夜逆転になる方が多くなります。また、日が沈む頃から夜にかけて興奮したり徘徊したりすることが多くなります。これをできるだけ防ぐ為にも、睡眠習慣を整えていくことが大切です。
毎日同じ時間に起床し就寝。午前中は太陽の光を浴びてたくさん活動する。心地良い環境を用意して、良く眠れるようにすることが必要です。